研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2014年3月14日金曜日

災害時グッズの中に是非ナイフと100円ガスライター、そして多量の輪ゴムを入れておいて欲しい

災害時グッズでは、ペットボトルや乾パン、ビニールシートなどを詰め込むのは当たり前だが、それ以外にも重要なもののあることを、3年前の震災と津波の被害、それの映像から気が付いた。

津波から逃れるため、高いビルの屋上に避難して、被害を最小限にとどめられたのはいいが、真冬の寒さから逃げる方法はなく、防寒シートを作ったり、布団やダンボールで周りを囲って一夜を過ごしたらしい。凍死や低体温症で亡くなる方もいたのではいだろうか。

何で、焚き火などしなかったのだろうか? という疑問が沸いてきた。

ビルの屋上ならコンクリートだから焚き火をしても、それが他に燃え移るわけではない。

その状態を見て、ふと思ったのは、ライターはあるが燃すものがない、流れ着いている木材はあっても、湿っていて火が着かない。ということではなかったのか。

でも、津波によって流されてきた瓦礫の中には、焚き火の火種になるものがあったはずだ。この存在を知らなかったのではないかということ。

流れ着いているものは自動車やバイク、自転車。これらには素晴らしく火付きがよく、火種になるものが使われている。ガソリンではない。ガソリンには簡単に火をつけることが出来るけれど、その日の調整は不可能。爆発的に燃えて周りのものに火が移り、やけどなど人災になる可能性が高い。

そんな危険なものを利用するより、もっと手ごろなものがある。それはタイヤである。

タイヤはゴム。ゴムは火付きがよく、湿っていても関係なく火は着けられる。また、少量でも長く燃えるので、湿っている木材も燃やすことが出来るのだ。
タイヤに直接火を着けるには、100円ガスライターでは難しいが、スライスすれば簡単。そのためにはカッターナイフなどが必要だ
スライスしたタイヤはガスライターで火を着けることがたやすい。火力が強いので湿っている木材でも焚き火が出来る

タイヤ直接にライターで火を着けることは難しいが、タイヤの一部をナイフでスライスしてやればいとも簡単に火が着き、火力が強いので濡れている木材を乾燥させながら燃やすことができる。

タイヤが瓦礫に中にない場合を想定し、災害グッツの中にナイフと100円ガスライター、そして多量の輪ゴムを入れておけば、この輪ゴムを使って充分な火種を作ることができる。輪ゴムには簡単に火を着けることが出来る。輪ゴムの使い道は多いので、災害時グッズの中に入れておいても損はない

津波に限らず、体が濡れているとき、寒さから守るとき、是非ゴム(タイヤや輪ゴムなど、ゴムならなんでもいい)を使って、焚き火を起こして身体を守って欲しい。自分が乗ってきたバイクやクルマのタイヤだって、走行に支障の出ない部分をスライスすれば、十分に役立つ。


2014年3月11日火曜日

バキュームポンプを使ったブレーキのエア抜き方法

以前、理想的なブレーキエア抜きシステムが備わったブリーダープラグのことを書いたが、そのときに「後日・・・」と表現した部分があったはず。それが、今回取り上げたバキュームポンプを使用したブレーキ周りのエア抜き方法。

輸入工具店の店先にも、エンジンオイル交換(レベルゲージから吸引する方法に使う。その方がオイルパンに残る量は少ない)だけではなく、ブレーキ液交換やエア抜きにも使用できる、という表示があるが、この情報は、もちろん私が10年以上前に雑誌で取り上げていたものだから・・・

但し輸入工具店で表示されている応用例では、装置不足で使い勝手が悪い。そのためバキュームをポンプ内に作っておけない。そうなるとホースとブリーダープラグを繋いで、ブリーダープラグを緩めておきながら、バキュームポンプを操作する、という面倒なことが必要となる。

これでは使いにくいし、吸引させながら、様子を見てブリーダープラグを締める、という操作が出来ない。

そこで、吸引するホースの途中にコックを取り付ける。ホームセンターに行くと(全てのホームセンターではない)、太さ6mmで硬めの黒い樹脂性ホースが販売されており、その側にそのホース専用の中間コックも並んでいるはず。このコックとホースを購入し、手持ちの耐油ビニールホースで繋げ、コックをホースの中間に取り付ければいいだけ。

コックを閉めておいて、バキュームをしっかりと造り、吸引ホースをブリーダープラグに取り付けたら、ブリーダープラグを緩め、中間コックを開きながら、ブレーキ液を吸引する。

このとき、ブリーダープラグのネジ部分からエアを吸い込むので、見た目には何時まで経っても吸引ホースから空気の泡が消えない。

そこで登場するのがトキコの販売する「エアストッパ」。グリース状の液体で、これをブリーダープラグのネジ部全周に塗布する。すると、暫らくの間はネジ部からの空気吸い込みが抑制され、泡の有無を確認できる。

代用品としては、ブレーキグリースのラバー専用。これも同様に使えるが、粘度が高いので確実性が薄い。ブレーキグリースとブレーキ液を混ぜ、適度な粘度とすれば使えそうだ。

これで、一人でもブレーキ周りのエア抜きは出来る。最終作業としては、バキュームポンプで少量吸引させならが、ブレーキペダルを素早く踏み、ゆっくりと放す。急に放すと、ブリーダープラグのネジ部からエアを引き込む可能性があるからだ。

更に注意したいのは、吸引速度が速く量が多いので、マスターシリンダー・リザーバータンクのブレーキ液低下が早いということ。チョクチョク見るなり、自動補給のコックを付けるなりの手当てが必要だ。
バキュームポンプとホース類。輪になっているものは耐油ホース、硬質ホース、中間コックこれが中間コック。硬質ホースとの接続は押し込むだけで済むもの
バキュームをしっかりと造ってから、ブリーダープラグに吸引ホースを繋ぎ、ブリーダープラグを緩め、中間コックを少し開きながら、ホースに吸引されるブレーキ液の状態を監視する
吸引することでブリーダープラグのネジ部から、どうしても空気が吸引されてしまい、実際にどうなっているのか判断が出来ない。そこでトキコが販売するエアストッパの登場だ。これをブリーダープラグの周りに塗布することで、一時的に空気の吸引を阻止することが出来る
トキコのエアストッパ代用品として、ブレーキグリスを使う。粘度が高いのでうまくいかないが、ブレーキ液と混ぜれば何とか使えそうだ


2014年2月25日火曜日

ハエのステッカーはもう古い、今やサッカーゴールだ

男子の小便便器、狙いどころが悪いと(女子にはこの悩みは分からないだろうが)、とんでもない方向へ飛ばして、周りを汚してしまう。

そこで、便器のベストなところへ、何やら分からないハエのようなステッカーを貼り付ければ、そこへ向かって放出したがるという、人の心理を利用する方法が取られていることは、かなり前から報じられているが・・・

数年前、ドイツのアウトバーン横にあるサービスエリア内の有料トイレ(欧州はたいてい有料だが)。

ハエのステッカーではなく、何とサッカーゴールとボールの小さなものがぶら下がっていた。

このボールめがけて放出するのはかなり難しい。少し当たると動いてしまい、ボールはゴールに飛ばない。

漏れそうなぐらい貯めておけば、見事「ゴール」とすることが出来るだろうか。

さすがサッカー王国ドイツだな~

2014年2月19日水曜日

数年前スイス・ツェルマットで見た、その光景

スイスと言えば、取り分け環境にうるさいお国柄、その証拠がこれ

この街では建設機械以外の内燃機関(ディーゼルに限らない)は動いていない。その街とは、名峰マッターホルンのお膝元であるツェルマット。

観光客でもこの街に入るには観光バスは使えず、ひとつ前の町にある駅から電車に乗る以外にない。
ツェルマットの駅前。前方に見える車は全てEV。当然街の中はとても静か。唸りを上げて走るクルマがないのは、これほどなのだ、と改めて知る 
ツェルマットを走るクルマはバッテリーカー(EV)である。マイクロバスや小型のトラックも同様で、観光客の送迎や荷物の輸送には、専用のEVが走り、マイクロバスや小型トラックは改造車。

どのように改造してあるかというと、とても簡単で分かりやすい。何のことはない、リヤのデフをヒックリ返して後ろからモーター(たいていはDCブラシ式)をダイレクトに取り付けるという構造。

勿論、高価なリチウムイオンバッテリーなど使っていないし、使う必要もないぐらい、小さな町で、普通の鉛バッテリーで十分ことは足りてしまうようだ。

そのバッテリー充電は、家庭用電気であっても200Vなので、効率の高い充電器を使うことが出来、ちょくちょく充電をしている光景を見る。ホテル(基本的に大型の宿泊施設はない)では、裏の方に充電器があり、それが普通。この普通、という実績が強いのだろう。
これがEV用の充電器。ホテルの裏にひっそりと、さりげなく置いてある。これがツェルマットの当たり前

2014年2月14日金曜日

タイヤチェーン、付けるのは前、後ろ?

最近、関東地方の平野部分にも雪の降ることが多くなった。それは自然のことだからどうしようもないのだが、人間はそれを乗り越える知恵を身につけてきたはず。

その一つが、クルマを走らせるときのタイヤチェーンである。素晴らしいスタッドレスタイヤも登場しているが、舗装路面以外でそれ以上の駆動・制動性能を持つのがタイヤチェーンである。

さて問題はここから。

新車発表会の帰宅途中、降車した駅から自宅まで歩いていると、また翌日には雪が降る(2月14日の予報)ということなのだろう、とあるパン屋さんの前で、そこの配達用と思われる軽自動車にタイヤチェーンを取り付けているシーンに出くわした。

サクサク作業を行っていたら、何も気に留めなかったのだが、少々てこずっている。

元来がお節介の性分だから、その状況を数秒観察すると、どうやら、タイヤチェーンのつける位置が違っている。そのクルマはスズキのエブリイ・バン。ということは後輪駆動。なのに前輪に取り付けようとしている。4WDであるなら、前輪に取り付けても、セレクターで4WDシフトをすれば走るのだが・・・

それを見て「あの~チョットいいですか」と声を掛けながら、「このクルマ後輪駆動ですから、後輪にタイヤチェーンは付けないとダメですが」といったところ。「このクルマはFFだから、前輪にタイヤチェーンを付けるようにアドバイスされたのですが」。という話。

誰だ~そんないい加減なアドバイスをしたのは。軽自動車の多くはFFだから、前輪にタイヤチェーンを巻くというのは正解なのだが(絶対ではない、その話は後述)、トラックをベースにした軽自動車は後輪駆動。

後輪に取り付けなければいけないということを納得してもらうため(駆動輪に付けるということは理解していたので)、「ほら、ここにデフがあるでしょ。4WDなら少し話は違いますが」「いえ、このクルマは2輪駆動です」。ということで納得してくれた。

よって、エブリイ・バンなどは、後輪にタイヤチェーンを付けるのが正しい。

たまたま、正しい知識を持つ人間が通りかかったからいいようなもの、そのまま雪降る世界へ飛び出していたら、スタック間違いなし。チェーン装着だから安心、という勘違いで速度を出していたら、コントロールを失って、事故が起きていたかもしれない。

よかった、事故を未然に防げた

後述とした内容

それは、FFだからといって、走る場所によってタイヤチェーンを何処に取り付けるか、判断が重要という話。

何のことか分からない、という方に・・・FF車で、タイヤチェーンを付けて、下りのコーナーを駆け抜けると、どうなる?

アクセルを戻せばエンジンブレーキが掛かる。そのエンジンブレーキは前輪に掛かる。つまり、スリップしやすいところで前輪だけブレーキをかければ、後輪が外に飛び出す。これ道理

こうなったら、神に祈るだけ。どうコントロールしても元には戻らない。コーナリングに余裕があれば、アクセルを踏んで前輪に駆動を与え、立て直すことは可能だが、そんな余裕とドライビング技術を持ったドライバーなら、そのような状況となる前に、自然と回避しているだろう。

では、どうしたらいいのだろうか。タイヤチェーンがもう一組あれば全てのタイヤにタイヤチェーンを取り付ける。

既に取り付けているものしかないときには、対角線上に1本は前輪に、残る1本は後輪に取り付ける(くれぐれも、片側の前後に取り付けないこと)。

これでコーナリングの最中にエンジンブレーキをかけても飛び出すことはないが、ブレーキペダルを踏むとハンドルを取られる可能性はある。しかし、ABSを装備していれば、その恩恵にあずかることができるので、安定してブレーキペダルは踏める。

2014年2月7日金曜日

ブレーキ液が一人で完璧に交換できる“これぞワンマン・ブリーダー”

ブレーキのオーバーホールや、定期的に行うブレーキ液の交換では、ブレーキの全システムやパイプラインから、確実にエアを排出させなければ、ブレーキ性能を得ることが出来ない。

一般的には、メカニック二人で声を掛け合って、ブリーダープラグからエアを排出させるため、ブリーダープラグを緩めたり締めたりする。そのときにはブレーキペダルを「踏めー」「踏んだー」、「離せー」「離した」などの掛け声でやる。

これをやる必要のある理由は、ブレーキペダルを踏みつけてエア混じりのブレーキ液を排出させ、その後にペダルを放すと、マスターシリンダーから送られたブレーキ液を補充する作用がマスターシリンダーに発生。

それはブレーキライン全体にバキュームが起きる結果となり、一度排出したエア混じりのブレーキ液を吸い戻すだけではなく、ブリーザープラグのネジ部分からも、大気圧が加わり、エアがホイールシリンダーやキャリパーシリンダーに入ってしまう。これを防止するためには、ブレーキペダルを踏みつけている状態で、ブリーダープラグを閉め、エアを再度吸引しないようにする必要があるのだ。

しかし、一人だったらどうするか。

私の場合には、エンジンオイルをレベルゲージから吸引するバキュームポンプを使用する。この話は後日取り上げる。

世界には、一人でやりたい、やらなければならない方が多くおいでになるようで、海外では、素晴らしい部品を作っている。

それは、ワンマン・ブリーダープラグと呼ばれるものだ。

ブリーダープラグの排出部分にホースを取り付けて、そのホースにチェックバルブ(ワンウエイ)を設けたような、いい加減なものとは違う。

ワンマンでやることの問題点に、真正面から取り組み、それを解決している。

機構的なこととしては、ブレーキペダルを踏んで離したときに、ブリーダープラグ周りから、エアを吸い込まないことだけでいい。但し、これが少々厄介。

どこかにチェックバルブ機構を設ける必要があるからだ。

ここで、素晴らしい構造のワンマン・ブリーダープラグを紹介しよう。

一つは、40年ほど前にイギリスで購入したもの
これが40年も前にイギリスで購入した、ワンマン・ブリーダープラグ。確実にチェックバルブ構造となるため、ブレーキペダルを踏んで放した後に発生するエアの吸い戻しはない 

ブリーダープラグのシート部分を分離し、スライドできるような構造として、そこにスプリングを組み合わせた。これでブリーダープラグを緩めれば、チェックバルブ機構が成立し、排出しても、その後に吸引されることはない。

締め付けネジ部分も関係なくなるので、耐久性は高い。

もう一つは、アメリカで購入したもの。外観上は何の変哲もない状態だが、内部にはチャックバルブが組み込まれている。
 
カットモデルを作ったので、見てもらえればわかる。但し、この構造では、ブリーダープラグと、キャリパーやシリンダーのネジ部分からエアを吸い戻すことになるため、樹脂のコーティングがネジ部分にあ
るが、どの位使えるのか不明だ。

どこかのショップか工場で、イギリスで購入してきたものを複製するところはないものだろうか。見本は提供してもいいのだが。


2014年2月1日土曜日

自転車事故・違反の根源は日本独特の道路交通法にある、とのことになるのだが・・・

「自転車事故が増え、その賠償額は自動車と同じ」。だから注意して乗る必要がある、という結論に導くのは、少し的がずれているような気がしてならない。

根本的な部分を見ていないと思われるからだ。

数十年前からある観察を続けている。それは、歩行者同士が対面したとき、どちら側を歩くのだろうかという点。

また、歩道ではどちら側を歩いているだろうかという点。

日本の道路交通法では「人は右、クルマ(車両)は左」という大原則があるのだが、これは99%以上守られていない。

自分で歩くとき、気にしている人がいない、ということなのだが、私自身、気にしていないと、いつの間にか左側を歩いてしまう。つまり、人間の感性からすると、どうやら左側を歩く方がいいのか・・・

そして、この右側通行と左側通行という違いが、自転車の立場を分かりづらくしていると判断する。

一部では歩道の通行などが許される自転車。そのとき、対向して人が歩いてきたら、自転車はどちら側に避けるのか、一瞬にしてその判断が出来る人は少ない。いやいないかも知れない。

そのような時、脳裏に浮かぶのは「自転車は左側通行だから、左に避けるのが正しい」。となってしまうが、これは完全に逆。

どのような状態になるか、じっくりと考えてみると分かる。自動車と自転車、歩行者の通行区分位置を含めれば分かるはず。

自転車に乗っていると、時には歩行者と同等、時には自動車やバイクと同等と、勝手に解釈して、勝手な走り方をする。また、そのような状態を規則が作り出している。

その結果が事故を引き起こす原因。

道路交通法を変えて、人も左側通行と統一すれば、勘違いはなくなり、都合のいい解釈も出来なくし、自転車事故の撲滅に結び付けるべきだ、と特に最近思っている。

特記
30代の男性二人に「人は右、クルマは左」という道路交通法のあることを知っているか、と聞いてみたところ、「エっ、そんなの知りません」との返事。

「もう一度小学校で勉強して来い」、と吐き捨てたが、そんなことより、自然に左側を歩いてしまう人間(日本人だけ?)の感性を生かして、人も左側通行とすれば、少しは自転車事故も少なくなる方向へ行くのではないかと、最近思う。

いまさら「人も左側を歩く」、という法律に換えると、事故がおきやすい、という反対を述べる人はいないと思うのだが。というのも、人は右側通行ということが認識されていないのだから。

クルマは左、人は右、という車両と人が対面通行する道路交通法が、諸外国にもあるのか分からないが、日本でこのようなことになった理由は“日本は道が狭いので、同じ側を歩いていると自動車などのクルマが来たとき、それを事前に見つけて、素早く避けられないので危険。対向していれば、いち早くクルマを見つけることで、事故を回避できるから”、ということで、ゴチャゴチャな道路交通法が出来た、という話を60年近く前に聞いた。でもね~・・・