研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2014年6月23日月曜日

ストレスを感じない場所での、ニッサン・スカイライン200GT-t試乗記


一般道を走らなかったので、周りからのストレスや注意する方向などが違うため、いいことばかりを感じてしまったが、これが全てではないことをお断りしておきたい。
テストコースにはわくわくするスカイラインが待っていた
これがダイムラー製の2リッター4気筒ターボ。エンジンルームに余裕があるため、パイプ類の配置や取り回しにもストレスがない。当然過給率は高く安定する
 

こりゃ、最近のハイブリッド・スカイラインとフィーリングがまるで違うぞ


ハイブリッド装備で発売・話題になっているスカイラインに、ダイムラー製の2リッターターボエンジン搭載モデルが追加された。それも、ただ単に追加されたのではなく、エンジン特性に見合った足回りの改良で、重厚な感じを強く前面に出さず、奥にしまいながら、必要なときにはそれが表面に出る、そんな感じでまとめられていた。

試乗はニッサン追浜工場内にあるテストコース。指定されたコースは直線が少なく、最高速はせいぜい120km/h程度。周りからのストレスを受けない状態なので、ほんの触りだけの感じを書いてみたい。

運転席に滑り込みシートとステアリングの位置を合わせる。助手席には関係者がいるので、コースの案内はしてくれそうだが・・・

多少緊張気味でATのセレクターをDポジションに。強いクリープはなく、ブレーキペダルを放しても直ぐに動き出さない。

ゆっくりアクセルペダルを踏みつけると、4気筒とは思えないほどの奥ゆかしさでスルスル走り出すのだが、そこから更に大きくアクセルを踏み込めば、気持ちのいいエンジン唸り音と背中に感じる僅かで気持ちがいい振動に癒させながら、速度は思った以上に高まる。

ダイムラー製のエンジンながら(失礼)4気筒とは思えないスムーズな回転上昇とその鼓動と振動は心地よい、と表現しても言い過ぎではないだろう。

もちろんターボの装備はエンジンのネガティブな部分を削除するように働くのは周知の事実。アクセルを踏み込んだときの負荷振動ばかりではなく、エンジンが出すノイズについても、ターボを取り付けることで穏やかになる。その効果がスカイライン200GT-tでは大きいということ。相性がいいとも言えそうだ。
本来V6を搭載するように作られたエンジンルームは、レイアウトに余裕が出来たため、換気性能にも優れることで、性能は安定する
ステアリングにATのパドルシフトが装備されていることを忘れて、運転を楽しんでしまった。それでも思ったような反応を示した
 
テクニカルなニッサン追浜のテストコースであるから、ハンドリングに関しては、素性が出てしまう。

で、その素性はというと、これまた、たまらく素晴らしい。サスペンションは柔らかくても(一般道ではわからないがテストコースで感じた範囲)ステアリングをコーナーの出口に向けながらアクセルを踏み込むと、引き込まれるような感覚で、期待以上の走りを見せる。クイックではないくせにタイヤの粘りはスポーツカーのごとくであるが、その感触は穏やかなスポーツカー???かもしれない。

ラック&ピニオンの取り付け位置、タイロッドの取り付け角度など、ロールステアが微妙に効いているようで、そこにキャンバースラストがバランスよく加わっている感じだ。

 とにかくガサツさがなく、素直で気持ちがいい。

最高速は抑えたが(初めての走行で1周限り)、120キロから突っ込むブラインドコーナーでも、アクセルはゆっくりと踏み込みつつ、速度が上がってトレースラインからずれるようなときにも、左足でブレーキペダルをス~ス~と、軽く踏みつけてやれば、確実に狙ったラインをキープする。
運転席に座りGoの合図を待つ。助手席には関係者が乗っているけれど、特別アドバイスがあるわけではなかった
 
これが可能なもの、素晴らしいブレーキ性能と、素晴らしいブレーキペダルの踏み込み感触があるからで、全てのクルマに使える話ではない。

7速ATの素晴らしさだけではなく、エンジン特性についても優れたものがある。ターボが装備されているのだから、当然のことであるが、最大トルクが自然吸気エンジン3.5リッター並ある(350N-m)。しかも、その最大値が1250~3500回転という範囲の、日常で一番使用頻度が高いところに持って来れたのも、走りの素晴らしさに結びついているといえよう。