研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2012年11月15日木曜日

2013年次RJCカーオブザイヤー顛末記

インポート部門に、会始まって以来の同点が


今年もやってきました、RJCカーオブザイヤーの時期が。しかし、蓋を開けてみたら、インポート部門に同点のクルマが出てしまった

 

11月13日のツインリンクもてぎ。ここには、ベストシックスに選ばれた国産車、輸入車、テクノロジー、そして、RJC技術選定委員会(委員長は私、青池が勤めました)の特別賞候補である技術が並べられた。
テストデー当日早朝。まだRJC会員を迎える準備が着々と進行している。さてどのような結果が出るのだろうか

これより前の11月1日には、公開でベストシックスの開票が行われたわけだが、前評判とは少し違ったクルマやテクノロジーが、最終選考会のツインリンクもてぎへ持ち込まれることが決まった。
RJC会員が集合して、まず最初に始めるのは、当日集められたクルマの撮影。同じアングルで撮りたいカメラマン。それに応えるため走り回る会員がいる

2013年次RJCカーオブザイヤー・シックスベストは、ホンダN-BOX/N-BOXプラス、マツダCX-5、三菱ミラージュ、ニッサン・ノート、スズキ・ワゴンR、トヨタ・アクア。以下同様に順不同

インポート部門のシックスベストは、アルファロメオ・ジュリエッタ、アウディ・A4/S4、BMW・3シリーズ、シトロエン・DS5、メルセデス・Bクラス、フォルクスワーゲン(以下VW)・up!

テクノロジーのシックスベストは、マツダ・スカイアクティブ-D、ニッサンノート・エコスーパーチャージャー、スズキ・グリーンテクノロジー、トヨタ・プリウス用プラグインハイブリッドシステム、VW・up!に搭載のシティエマージェンシーブレーキ

技術選定委員会からの特別賞技術は、三菱ふそう・キャンターエコハイブリッドに搭載される、トラック初のハイブリッドモーター内蔵ツインクラッチミッションが持ち込まれた。

会員の最終確認が終わり、投票から開票へと移る。まず最初は特別賞。

この特別賞については、その技術を信任するかしないかで決まるわけだが、これまでテストデー当日に、不信任で却下されたことはないので、まず信任されるはず。当然その読みは正しかった。
特別賞は、三菱ふそう・キャンターエコハイブリッドに搭載された、 トラックとしては初のハイブリッドモーター内蔵ツインクラッチミッション

次はテクノロジーだが、私が押していたマツダのスカイアクティブ・ディーゼルは、イヤー賞とならず残念。

このすごい、世界のディーゼル・エンジニアが注目する位置にあるディーゼルエンジンであるが、それを理解していなければ、高い評価点を与えることは出来ない。理解不足が招いた結果とも言える。

つまり、RJC会員に対するマツダのディーゼル勉強会が足らないだけではなく、テストデー直前での復習勉強会などの開催も重要であったと思う。世界最高の技術であると言う判断が出来るには、それなりの基礎技術が頭に入っていなければ無利と考えるからだ。

RJC会員の大半は、この基本的な技術(ディーゼルに限らず)の知識はないのだから、そのあたりからの勉強会は今後も必要だと思う。

で、テクノロジー部門のイヤー賞は、スズキのグリーンテクノロジーに決まった。スズキとしては、初のテクノロジー賞受賞である。
テクノロジー賞は、マツダのスカイアクティブ・ディーゼルを寄せ付けず、スズキ・グリーンテクノロジーが獲得

インポート部門のイヤー賞は何と2台。VW・up!とBMW3シリーズ。

衝撃が走ったのはインポート部門。実は、イヤー賞となったVW・up!とBMW3シリーズは、点数を読み上げるたびに同点得票、逆転得票、逆転の逆転を繰り返し、最後の投票用紙を読み上げたところで、同点の得票になる、と言う結末が。
インポートでイヤー賞となったBMW3シリーズ。ディーゼル搭載モデルもあり、輸入車なのにガソリン仕様との価格差は少ない
同数でインポート部門のイヤー賞となった、VW・up!。これまでとは違うVWの先を見越したクルマといえそう

イヤー賞で同点となった場合の扱いは決めていなかったので、会長の一言「両車ともにイヤー賞です」で、会始まって以来の出来事が起きた。

最後はRJCカーオブザイヤー賞の開票であるが、これは大方の予想通りニッサン・ノートが受賞。開票の始めから順当に得票を伸ばし、追い上げるマツダCX-5を突き放した。
大方の予想通りに票を獲得したのは、はやりニッサン・ノート。クルマのできは、コンパクトカーの領域を超えている