研究開発に見た遠回りの結論にあきれる -水素エンジンと点火装置-


2012年10月23日火曜日

ポイント式点火装置を勉強する その④

ポイントの接点が完璧でないと、1次電圧が低くなる。荒れることで接点間の抵抗が増え、イグニッションコイルへの通電量が低下するからだ


前回の1次波形を見ると分かるのだが、ポイントが荒れていると電圧の立ち上がりは問題ないとしても(時間設定のゼロ点位置が違うので同じ位置から表示していないが)、電圧は低く、点火エネルギーに影響する状況だった。

正常な状態のポイントを使った1次波形。十分な電圧と鋭い立ち上がりで、イグニッションコイルには確実に電気を送っていることがわかる。縦方向が電圧で一枡20V設定だから、最大80Vと言うことになる 

正常なポイントの1次波形を見るとバッテリー電圧の12Vではなく、瞬間は最大80~100Vであることが分かる(流れている電流は遮断した瞬間に高電圧が発生するので)。つまり、点火コイルには、ポイントが開いた瞬間この電圧が一瞬かかり、その衝撃によって点火コイルの2次側に溜まっている電流が放出され、点火プラグにスパークが起きる。

正常なポイントによる2次波形。しっかりときれいな放電波形が見える